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第五作品集『無題』
downy Lyrics


下弦の月 春風は、隙間なく楔(くさ)ぶオルガン。 彼方にはいじらしく桜が舞い上がる 口笛を吹けば、血の巡る音が鳴る 誰ぞ賜(…
或る夜 春を落とした夜は 燻(いぶ)した月の皿 蒼(あお)の瘠(や)せていく暗闇に 靴音だけが響く 羊毛(ようもう)…
春と修羅 ピアノは微熱を纏(まと)い 透明な夜は踊る 彼方の目は 空を仰ぎ酩酊。 黒い太陽を映す・・・ ピアノは微熱を纏う ピ…
椿 雨が 狂って 小春の 午後。 雨が 狂って 小春の 午後。 雨が 狂って 小春の 午後。 雨が 狂って …
夜を吸う 肺に絡む 甘い未練。 恒星(ほし)が二つ。 逸(はぐ)れっちまわぬ様に 銀ギター 弾(はじ)く …
赫灼セルロイド 咽喉(のんど)を焦がした 灼熱の言葉を吐き出した (蝉時雨(せみしぐれ)は未だ煽(あお)っている・・・) 咽喉を焦がし…
雨の犬 雨が泣く季節です モノフォニックのシャワー 環七、ジラつく街灯 吐き捨てた感情 咳き込んだ蟋蟀(コオロギ) 淡く醗酵す…


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