Okei-chan
春日八郎 Lyrics

おしどり道中 堅気育ちも 重なる旅に いつかはぐれて 無宿者 知らぬ他国の たそがれ時は 俺も泣きたい ことばかり 染まぬはなしに…
お富さん 粋な黒塀 見越しの松に 仇な姿の 洗い髪 死んだはずだよ お富さん 生きていたとは お釈迦様でも 知らぬ仏の お富さん …
かえりの港 島へ寄らずに このままゆこか 沖の鴎よ 情あるならヨー 伝えておくれ 愛しあの娘は 愛しあの娘は かえりの港 海の男…
ふたりの坂道 ちいさな 陽(ひ)だまりのような しあわせみつめて 生きてきたふたり 苦労ばかりの くらしでも 若さがあるわと 笑ってた…
リンゴ村から おぼえているかい 故郷の村を たよりもとだえて 幾年過ぎた 都へ積み出す まっかなリンゴ 見る度辛いよ 俺らのナ 俺らの…
人生の並木路 泣くな妹よ 妹よ泣くな 泣けばおさない 二人して 故郷をすてた かいがない 遠いさみしい 日暮れの路で 泣いてしかった…
博多ながし 逢いに来たとて 逢われぬ宵は 風が身にしむ ながし唄(うた) 恋の博多の 街(まち)の灯(ひ)ふけて 渡る大橋 影淋し …
影を慕いて まぼろしの 影を慕いて 雨に日に 月にやるせぬ わが想い つつめば燃ゆる 胸の火に 身は焦がれつつ しのびなく わびし…
故郷は遠い空 熱い涙に頬を濡(ぬら)し じっと見つめてる 忘れもしない 淋しいひとみ 何故にこうまで 故郷は遠い 雨の都の片隅は 片隅… 旅の燈台 どうせ波間の 渡り鳥 啼(な)き啼き行くのが 旅ならば 呼ぶな他国の 燈台あかり 男瞼が なお濡れる 海の暗さよ 夜(…
旅笠道中 夜が冷たい 心が寒い 渡り鳥かよ 俺らの旅は 風のまにまに 吹きさらし 風が変れば 俺らも変る 仁義双六 丁半かけて …
港シャンソン 赤いランタン 夜霧に濡れて ジャズがむせぶよ 阜頭(バンド)の風に 明日は出船だ 七つの海だ 別れ煙草は ほろにがい …
男の涙 おまえを一人で 死なせるものか 死ぬときゃおれも 一緒だよ 苦労ばっかり かけてきた ばかな男の 目になみだ あまえて…
街の燈台 夜の巷(ちまた)の 小ぬか雨 なぜに男の 胸濡(ぬ)らす 流れ流れの しがない生命(いのち) せめて一夜(いちや)は 愛…
裏町夜曲 おまえがばかなら 俺もばか ばかを承知で なぜほれた 落ちて流れた この裏町が 今じゃふたりの 仮の宿 泣かずにおくれ…
赤いランプの終列車 白い夜霧の あかりに濡れて 別れせつない プラットホーム ベルが鳴る ベルが鳴る さらばと告げて 手を振る君は 赤いラン…
郭公啼く里 山の里なら 淋しいに ましてかっこうの 啼く日暮れ 俺ら一人を 置き去りに 行ってしまった 憎い娘よ 遠い都は あの辺り…
雨降る街角 つらいだろうが 野暮な事言うでない これきり逢えぬ 二人じゃないさ せめて震える 肩を引き寄せ 揺れて歩けば 雨が降る …



青い月夜だ 波止場(はとば)離れりゃ 未練は捨てな 陸にゃ住めない 海の鳥 あすはどこかの 異国の港 待っているだろ 一夜(ひとよ)…